ポンピドー・センター
場所 フランス パリ
設計者 レンゾ・ピアノ,リチャード・ロジャース
様式 ハイテック
建材 鋳鉄 ガラス
建物の骨組みである「構造」、壁などに相当する「空間」、空調やエスカレーターなどの「設備」、この3要素を可視化するデザインとしたのがポンピドー・センター。一番外側の銅管フレームで建物全体を支えて室内はガラスの壁で囲み、さらに設備用の配管に色をつけて巡らせた。現代美術館や研究施設を擁する建物として国際コンペで選出されたが、その奇抜な姿ゆえにパリ市民を巻き込んだ景観論争も巻き起こした。
イタリア広場
設計者 チャールズ・ムーア
様式 ポストモダニズム
建材 コンクリート
ニューオーリンズに住むイタリア系アメリカ人コミュニティのためにつくられた広場。円形広場の半分を泉とし、その周囲に列柱や寺院の門などさまざまなオブジェを配置して飾り立てている。どれもドリス式やコリント式といったイタリアの古典的な建築様式を写し、銅や漆喰、大理石、ステンレスなどでつくられたもの。装飾や歴史を排除したモダニズム建築に反発する「ポストモダニズム」という考え方が基本になっている。建造当初(1978年)は周りにオフィスや店舗、レストランが建つ予定だったが開発が計画倒れに終わり、一時は荒れ果てた状態となった。21世紀に入り、隣に建つ四つ星ホテルの尽力により修理が行われた。
デングローブ・コミュニティ教会
場所 アメリカ ガーデングローブ
設計者 フィリップ・ジョンソン
建材 鉄 反射ガラス
別名クリスタル・カテドラル。長さ120m、幅60mを超える菱形のような平面を持ち、立体的に組み上げた部材「スペース・フレーム」で高さ40m以上の屋根を架けた巨大な協会建築である。建物全体をミラーガラスで覆った大聖堂はその姿から「クリスタル・カテドラル」(現在の呼び名はクライスト・カテドラル)と呼ばれ、鏡のように周囲の風景を反射する外側と太陽の光が降り注ぐ内部のギャップが特徴。アメリカではミラーガラスで全面を覆うオフィスビルが多く、この建物も一見すると大聖堂には思えない。しかしリチャード・ノイトラ設計の十字架が架けられた教会のタワーが隣にあるため特に問題は無いようだ。