建築さんぽ

いろいろな建築を紹介するだけのブログ

シーランチ・チャペル

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場所 アメリカ シーランチ

設計者 ジェームズ・T・ハッベル

様式 ヴァナキュラー

建材 コンクリート チーク材

 

太平洋に面した海洋リゾートの一角、草原と森の境に佇む小さな礼拝堂。この土地に住む何人ものアーティストや職人、建築家が力を合わせて建てたのだ。地下に半分埋もれたような内部は床も壁も周囲にある岩石と木が材料。セコイアの木を刻んだベンチや柱と一体化して外部の自然とのつながりを感じさせる。天井は白い漆喰で仕上げ、3つの窓にはステンドグラスがはめ込まれている。

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流れるようにうねる特異な円錐形の屋根は海風を受け流す工夫。小さな杉の板を重ねて葺きあげている。外壁もその場にある石をそのまま積み上げており、周囲の気候や自然に優しく溶け込む環境建築(ヴァナキュラー)だ。

ロイズ・オブ・ロンドン

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場所 イギリス ロンドン

設計者 リチャード・ロジャース

様式 ハイテック

建材 鉄 ガラス ステンレス鋼

 

建物の中央を最上階まで吹き抜けでつなげその周囲に執務空間を巡らせたオフィスビルパーティションのひとつで自由にレイアウトできるよう、エレベーターや水まわりなどすべての設備を建物外に配置した。フレキシブルな空間を確保しつつ、構造・設計・機能といった建築を成立させる要素をどこからでも確認できるこのデザインは、建築家リチャード・ロジャースが考える「読み取りが可能な建築」を体現したもの。

アラブ世界研究所

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場所 フランス パリ

設計者 ジャン・ヌーベル

様式 ハイテック

建材 コンクリート 石 ガラス

 

アラブ文化の研究や情報発信、アラブと西洋の文化交流を目的として図書館や資料センター、レストランなどを備えた研究施設。南西側ファザードと北東側ファザードで視覚的に異なるデザインを採用し、アラブと西欧の関係性や対比を表しているという。南西側ではアラブ建築の装飾「ムシャラビアー」をモチーフにデザインした調光装置を窓際に設置。対する北東側はパリの歴史的な街並みを窓ガラスの表面にプリントしている。

 

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アラブ風の紋様に見える調光装置はカメラの絞りと同じ機能を持ち採光を調節するために開閉する。南西側を覆うカーテンウォール内に組み込まれており、コンピュータ制御により光の量を調節している。

ルーブル美術館ピラミッド

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場所 フランス パリ

設計者 I・M・ペイ

様式 ハイテック、モダニズム

建材 ガラス 鋼材 ワイヤー

 

数世紀に渡る増改築により、ルーブルに宮殿はルネサンスバロックなど複数の様式が融合するパリを代表する建築となった。その後宮殿は美術館へと生まれ変わり20世紀の大改築で地下のエントランスホールやそれを覆うガラスのピラミッドが誕生。単純な形をした構造物はフランス古典主義の様式美溢れる建築群との見事な対比を見せるデザインを実現した。建築家I・M・ベイの代表作の一つ。

アイスホテル

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場所 スウェーデン ユッカスヤルヴィ

設計者 -

建材 氷

 

柱、壁、床、屋根全てが雪と氷でできている。アイスホテルは客室やバー、教会など多くの建物を氷と「snice」=氷と空気を混ぜたものだけで建造。1989年以来、毎冬の一時期だけ北極圏の街に現れるが春には融けてなくなってしまう。敷地はトルネ川のほとり。手ですくって飲めるほどきれいなこの川が凍結した際に氷を切り出す。室内の家具も氷でできておりベッドにはトナカイの皮が敷いてある。

MI6(エムアイシックス)本部ビル

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場所 イギリス ロンドン

設計者 テリー・ファレル

様式 ポストモダニズム

建材 コンクリート

 

テムズ川のバビロン要塞」の異名を持つ、英国秘密情報部MI6の本部ビル。映画「007シリーズ」の舞台として知られ、古代メソポタミアの城塞を思わせるその姿はロンドンのランドマークになっている。川沿いの9階建の建物は高・中・低の3つのエリアに分かれ、低層にレストランやバー・会議室・スポーツ施設を、中層から上に情報部のオフィスを配置している。クラシカルで左右対称な外観はポストモダニズムと呼ばれるスタイルである。

ニテロイ現代美術館

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場所 ブラジル ニテロイ

設計者 オスカー・ニーマイヤー

様式 モダニズム

建材 コンクリート ガラス

 

高さ16m 直径50mの円盤を 直径9mの支持体一本で支えている。お椀のような丸い建物は3階建の現代美術館。1階が管理棟、上階が展示空間である。2階は中央に六角形の展示室を配置し、外周には大きな窓を設けてグアナバラ湾を一望できる展望バルコニーにしつらえている。建設当時はアーティストから「作品と風景を競合させる気か」と苦情も出たという。